なぜツイフェミ(フェミニスト)は「男女平等パンチ」を恐れるのか

X(旧Twitter)で「男女平等パンチ」が軽く話題に挙がっています。この「男女平等パンチ」はXで不定期に挙がってくる話題です。そもそも「男女平等パンチ」とは何かというと、男女の口論か何かが発端となり女性が男性を叩く(殴る)とそれに対して男性が反撃する形で女性に殴り返すというもので、その一連の様子を撮影した動画がXなどにアップロードされるとそれを指して「男女平等パンチ」と呼び、毎度それに対する様々な意見が挙げられるます。

そもそも一般的な規範意識として「男は女に手をあげるべきではない」というものがあります。およそ一般論として平均的な男女では筋力や腕力においては男女で差があり、男は力で劣る女相手に(本気で)手をあげるべきではないというものです。私もこういった規範意識がある程度広く根付いているとは思います。しかし、これは男女間での明確な差を前提としたものであり、「男なら○○するべきだ(するべきでない)」「女なら○○すべきだ(するべきでない)」というのは場合によってはそれぞれの性別に対する抑圧として機能するもので、いわば男女差別的な規範意識でもあります

しかし昨今のフェミニズムジェンダー関連の話題においては、本来的に男女(あるいはその他のあらゆるジェンダー)における差は無い(あるべきでない、差を設けるべきでない)というのが支配的な考え方です。その考え方に則れば、上記の「男は女に手をあげるべきではない」のような「男(女)なら○○するべきだ(するべきでない)」という考え方は否定されるべきものとなってしまいます。そこで「男は女に手をあげるべきではない」という考え方を否定し、先に手をあげた女性に対して男性も(反撃という形ではあっても)同じように手をあげることが「男女平等だ」というのが「男女平等パンチ」なのです。

さて、「男女平等パンチ」が話題に挙がるとそれに対して様々な意見が挙げられます。特に「ツイフェミ」と呼ばれるような層(X(旧Twitter)でフェミニストフェミニズム的な内容に賛同し、また様々な形で(時にはミサンドリーにあたるような内容で)男性を非難する主に女性と見られるユーザー)はこの「男女平等パンチ」に反発しますが、彼女らは「女の方から先に手をあげた」という点を一切問題視せず(理解せず、あるいは意図的に無視して)、特に「男が女に手をあげた」という点ばかり非難しています。

そもそもの話として、男女あるいはジェンダーよりもっと手前には「他者に対して暴力を振るうべきではない」という規範意識があります。「女が男に手をあげても良いなら、男もまた女に手をあげて良い」というのは確かに男女平等ではありますが、「男は女に手をあげるべきではないし、女もまた男に手をあげるべきではない」というのもまた男女平等であり、後者の方がより適切な規範意識に思われます。しかしツイフェミの多くはこのような主張をせず、「女の方から先に手をあげた」という点はスルーしつつ「男が女に手をあげた」という点ばかりに注目して男性を非難し続けています。なぜでしょうか。

身も蓋もない話ですが、ツイフェミやそれに類するフェミニストにとって「男女平等」とはあくまでも建前でしかなく、また都合の良い時に盾として掲げるためのものだからです。「男女平等」を盾にして女(というよりは自分達フェミニスト)が一方的に男性を殴る権利を確保したいからです。先に述べたとおり平均的な男女では筋力や腕力において差があるため、「女が男に手をあげても良いなら、男もまた女に手をあげて良い」と互いに殴り合う事態になれば不利なのは女の方です。男女平等を徹底した結果自分達が不利になるのではツイフェミ(フェミニスト)にとっては意味が無いのです。また「男は女に手をあげるべきではないし、女もまた男に手をあげるべきではない」という考え方では一方的に男性を殴る権利を確保できませんから、この考え方も否定されます。

彼女たちツイフェミ(フェミニスト)が掲げる「男女平等」や「ジェンダー平等」がいかにお為ごかしでしかないか、というのがよくわかる例の一つがこの「男女平等パンチ」なのです。